予防のための注射(シナジス®・ベイフォータス®)

一部の重症化のリスクが高い赤ちゃんには、生後、注射でウイルスを抑えるおくすり(抗体製剤)を投与する場合もあります。具体的には早産児・低出生体重児・先天性心疾患を有するなどの一部のリスクが高い赤ちゃんを対象に、RSウイルスが流行している時期に抗RSウイルスモノクローナル抗体製剤(シナジス®、ベイフォータス®)1,2) を投与します。

シナジス®は、RSウイルスの流行シーズンに毎月1回注射します。ベイフォータス®は1回の投与で5,6か月の防御効果が持続します。また、シナジス®の投与対象は、上記以外にも肺の低形成・気道の狭窄・先天性の食道閉鎖・神経や筋の疾患をもつ赤ちゃんなどに拡大されています3)。使用できる時期や対象のお子さんが決まっているため、妊婦健診や小児科で相談してみてください。
また、ベイフォータス®は上記のリスクが高い赤ちゃんだけでなく、健常な赤ちゃんにも適応があります 4)。母子免疫ワクチン(アブリスボ®)と並んで、すべての赤ちゃんをRSウイルス感染症から守ることが可能となっています。しかし、日本では現在、ベイフォータス®は健常な赤ちゃんには健康保険適用がないので自費で注射を受ける必要があります。一部の自治体では注射のための助成が行われたり、あるいは定期接種のワクチンと同じように今後は無料で受けられるように国で議論が進んでいます。

引用文献

1)医薬品医療機器総合機構. シナジス®添付文書
https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/6250404A1020_3_03/ (2026年4月12日アクセス)
2)医薬品医療機器総合機構. ベイフォータス®添付文書
https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/6250411G1022_2_01/ (2026年4月12日アクセス)
3)日本小児感染症学会. 本邦における肺低形成、気道狭窄、先天性食道閉鎖症、先天代謝異常症および神経筋疾患に対するパリビズマブ使用の手引き(2025年追補版).
https://www.jspid.jp/news/guideline/tebiki_2025/  (2026年4月12日アクセス)
4)日本小児科学会. 日本小児科学会予防接種・感染症対策委員会. 日本におけるニルセビマブの使用に関するコンセンサスガイドライン.
https://www.jpeds.or.jp/society-activities/pediatric-medical-care/vaccination/vaccinations-infectiousdiseases/20587.html
(2026年4月12日アクセス)

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